人生初の単行本、
ざんねんなこ、のんちゃん。
2007年の作品です。
岡田あーみん先生・植田まさし先生の
作品に憧れて漫画活動を始めましたが、
自分が描くなら
つげ義春先生のような作風で攻めたいと
思ってました…当時は。
星新一先生のショートショートような、
世にも奇妙な物語のような。
でも そういった作品は
読切ならともかく、
いざ連載に…となると微妙らしく。
売れ線ではないと当時の担当さんに
よく嘆かれてました。
あの頃は出版社の事情とか
今以上に解ってませんでしたし、
尖っていたい若さもあったので
『高収入が目当てなら
もっと安定して稼げる職に就く。
売れっ子漫画家に
なれなくても良いから、
自分が納得できる作品を
世に遺したい。』
という熱い想いを秘めてました。
あの情熱を この歳まで貫けてたのならば
それは それで良かったの知れませんが。
もし2007年にSNSが普及してたら、
何か他の安定した仕事を こなしつつ
趣味として自分が理想とする漫画を
ネットにUPする人生を送っていたのやも。
駆け出し当初は
集英社で頑張らせて頂いてたんですが、
『集英社は王道路線…
どうやら俺の描きたい作品は
王道ではないようだから
活動拠点は移すべきかな。』
と判断するにいたり、
マニアックな作風にも明るいと噂の
秋田書店に持ち込み、
幸い担当さんが付いて下さり、
駆け出し第二ラウンドを
始めさせて頂きました。
そこで担当さんから
「ネタへの意識の高さは残そう。
キャラへの意識の低さが課題。
このままでは連載が難しい。」
といった指摘をされ続け、
ようやくキャラについて
考えるスイッチが押されました。
ただ、そこからが凄く大変でした。
自分の描きたい漫画は
スゴロクのルートの面白さで、
そのルートに置くキャラなんて
どうでも良かったので。
星新一先生の小説でも
キャラはN氏やY氏という扱い…
それくらいが良かったので。
加えて この頃は
自分の収入とか
自分の恋愛とか
自分の将来とか
自分自分で手一杯の時期で
他人への関心が
今以上に持てなかったので、
キャラを考えるってのが難しく…
けど、連載を得るためには
そうも言ってられず。
そこで閃いたのが
好みの異性です。
幼少期から一貫して
引っ込み思案で
怖がりで
常に存在を消すよう努めている
無口な異性が大好きでしたので、
『タイプの異性なら
キャラに出来る。』と。
ざんねんなこ、のんちゃん。が
誕生した経緯は そんな感じです。
自分は陰毛も生え揃ってない頃から
独自の人と接する際の心得を
変わらず持ち続けてます。
あくまで持論ですけど。
『他人と直に接する際は、
本音80%建前20%がベスト。
それを続けるのは困難だけど、
続けられたら
洒落の通じる賢い人との
有益な交流が深まり、
程度の低い連中は
その場から勝手に去ってくれる。
建前80%本音20%で語り合うのは
楽だけど、そうして周りに残るのは
足を引っ張る有害ばかり。
建前90%越えを続けてたら
心が壊れる。
本音90%越えは子供か痴呆老人。
本音50%建前50%は
いわゆる空気が読める大人。
ただ面白みには欠ける。
どうせなら
本音80%建前20%で行こう!
電話やメールの際は
本音70%建前30%くらいで
行こう!』
※見知らぬSNS上の人との
ヤリトリ等は これに該当せず。
こういった心得と言うか掟を脳内に
染み込ませてる状態ですので、
自分は割と
本音80%建前20%マン
…のはず。
まぁよく嫌われるし馬鹿にされるし
呆れられるし怒られますけどね。
それは仕方ないなって。
じゃ~バイバイって。
そんな自分からしたら、
本音か建前かが察しにくい
本音ナゾ%建前ナゾ%
それでいて
容姿の良い異性エックス
ってのは自分とは ほぼ正反対で、
謎めく ときめく対象でして。
実際にエックス女子と
お付き合いをすると、
自分のような軽口の一言は
例えるなら
チャチャっと作った安旨ワイン、
エックス女子が
ようやく口を開き発した一言は
年代モノの高級ワイン…
そう感じちゃうんですよね。
思えば
岡田あーみん先生の描いた
安井さんも福永も、
植田まさし先生の描いた
かりあげ君ものんき君も…
大好きだったキャラは
エックス系でした。